確定申告の時期に「還付金のお知らせ」というメールが届きました。
時期がぴったり合っているので、その瞬間は本物に見えたんです。
Amazonで買い物をした日の「本日お届けします」も同じでした。
実際にその日、荷物が届く予定でしたから。
結局そういうときは、URLを一文字ずつ見て確かめています。
ただ、毎回これをやるのはしんどい。
見慣れていない人なら、もっと難しいはずです。
研修でこの話をすると、返ってくる言葉はだいたい同じでした。
本当に分からない。
見分け方を覚えるのは、もうやめていいと思います。
怪しいメールが来たら、リンクを押す前にAIへ判定してもらう。
そのやり方を書きます。
先に結論
やることは3つ。
メールの中のリンクは押さない。
メールの画面を撮って、AIに「このメール怪しいですか」と聞く。
本物かどうか確かめたいときは、公式のアプリかサイトから自分で入る。
AIは、怪しいポイントを理由つきで挙げてくれます。
送信元のアドレスが公式と違う。
日本語が少し不自然。
本日中に、と急がせている。
リンク先のつづりがおかしい。
こういう指摘が並びます。
見分けるコツを全部覚えていなくても、判断の材料はそろう。
そこが助かるところです。
迷うのは、注意力が足りないからではありません
よくできた詐欺メールは、こちらの生活のタイミングに重なってきます。
確定申告の時期に還付金の話。
荷物を待っている日に不在通知。
カードを使った直後に利用停止の連絡。
この重なりがあると、内容を疑う前に手が動きます。
詐欺が狙っているのは、そこなんだと思います。
なのでこの記事は、賢くなって見破りましょう、という話ではありません。
迷ったときにいったん止まって、別の方法で確かめる。
その確かめる手段を1つ増やすだけの話です。
こんなメールが、実際に届きます
これは、この記事を書いた日の朝に届いたものです。
Amazonのロゴが入っていて、お荷物の置き配完了のお知らせ、と書いてあります。

注文番号も配達日時も入っていて、見た目はほとんど本物でした。
置き配にしている人なら、荷物が届いた合図として受け取ってもおかしくないと思います。
送信元は outgoing@outgoing.qdhxx.net。
Amazonのドメインではありません。
ただ、ふだんメールを開くとき、そこまで見ている人はほとんどいないはずです。
目に入るのは表示名の【Amazon.co.jp】だけです。
しかも、前の日の夕方には、別の1通が来ていました。
返金申請の確認、という件名のものです。
Amazonをかたったメールだけで、24時間に2通。
そういう頻度で届いています。
大原則は、リンクを押さないこと
詐欺メールは、押させることが目的です。
逆に言えば、押さなければ、届いただけではほとんど何も起きません。
青い文字になっているところ、ボタンになっているところ。
ここに触らないまま、次に進んでください。
やり方|メールの画面を撮って、AIに見せる
文字をコピーする必要はありません。
メールの画面をそのままスクリーンショットに撮って、AIに貼るだけです。
使うのはChatGPTですが、GeminiでもClaudeでも同じことができます。
さっきの置き配の前の晩、もう1通届いていました。
返金申請の確認、という件名のほうです。
こちらをAIに見せてみます。
画像を貼って、聞いたのはこれだけです。
このメール怪しいですか?

返ってきたのは、フィッシングメールの可能性が高い、という答えでした。
決め手として最初に挙がったのが、差出人です。
画面に出ている表示名は【Amazon.co.jp】。
けれど実際の送信元は inbox@inbox.taphk.net で、Amazonのドメインではありません。
ほかにも、返金申請を理由にしていること、内容を確認するを押させようとしていること、添付ファイルが付いていることが並びました。
ここが、画像で見せる方法のいちばんの強みだと思います。
送信元のアドレスは、ふだん自分から開いて見に行く場所ではありません。
画面を撮れば、そこも一緒に写る。
自分では見ていなかった部分を、AIが勝手に拾ってくれます。
もっと丁寧に見てほしいときは、一文足してください。
このメールは詐欺の可能性がありますか。 怪しいと思うポイントがあれば、理由も教えてください。
理由も教えてください、を付けておくと、次に似たメールが来たときに自分でも気付けるようになります。
それでも判断がつかないとき
白黒つかないこともあります。
本物の会社から来ている可能性が残る場合ですね。
そのときは、続けてこう聞いてください。
本物か確かめるにはどうすればいいですか。

答えは、だいたい同じところに着地します。
メールを信用せず、相手のサイト側で確認する、というものでした。
今回なら、メールの「内容を確認する」は押さない。
ブラウザに自分でAmazonと打つか、いつも使っているアプリを開く。
そのうえで注文履歴を見て、メールに書かれた注文番号や返金額が本当にあるか確かめる。
この順番です。
メールから入らずに、いつもの入口から入れば、偽物にはたどり着きません。
カードでも宅配でも、やることは変わりません。
貼る前に、消しておくもの
画面を撮ると、自分のメールアドレスまで一緒に写ります。
宛先の欄ですね。
ここは塗りつぶしてから貼ってください。
名前、住所、電話番号、会員番号あたりも同じです。
判定に自分の情報は要りません。
伏せても結果は変わりませんでした。
文字をコピーして貼ってもかまいません
パソコンで文面を選べるなら、コピーして貼り付ける形でも判定はできます。
聞き方は同じです。
ただ、そのやり方だと送信元のアドレスが抜けます。
今回いちばんの決め手だった部分が、まるごと落ちるということです。
迷ったら画像のほうをおすすめします。
気を付けること
AIの答えは100パーセントではありません。
詐欺の可能性が高いと言われたときも、安全そうだと言われたときも、それだけで決めないでください。
とくにお金が動く連絡です。
安全そう、という答えが出ても、最後は公式のアプリか電話で確認する。
この一手間はAIを使っても省けません。
AIに任せるのは、見分ける作業のほう。
最後に確かめる行動だけは、自分の手に残しておいてください。
この使い方は、家族に渡すと効きます
いちばん役に立つのは、離れて暮らす親世代かもしれません。
怪しいメールが来たら、押す前に写真を撮って送って。
そう伝えておくだけでも十分だと思います。
そのうえでAIに聞く方法をその場でできるようにしておけば、こちらの返信を待たずに済みます。
職場も同じですね。
取引先を装ったメールが届いて、詳しい人を探しに行って、その人が休みだったらそこで止まる。
この止まり方が無くなります。
今日やることは、1つだけ
迷惑メールのフォルダを開いて、1通選んでください。
それをAIに貼って、詐欺の可能性はありますか、と聞いてみる。
それだけです。
1回やっておくと、本当に怪しいメールが届いたときも、慌てずに同じことができます。
覚えることは何もありません。
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